○御蔵島村高校生等の医療費の助成に関する条例
令和四年十二月十六日
条例第十六号
(目的)
第一条 この条例は、高校生等を養育している者に対し、高校生等に係る医療費の一部を助成することにより、高校生等の保健の向上と健全な育成を図り、もって子育ての支援に資することを目的とする。
(用語の定義)
第二条 この条例において「高校生等」とは、十五歳に達する日の翌日以後の最初の四月一日から十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者をいう。
2 この条例において、「高校生等を養育している者」とは、次のいずれかに該当する者をいう。
一 高校生等を監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母
二 父母に監護されず、又はこれと生計を同じくしない高校生等を監護し、かつ、その生計を維持する者
三 高校生等が何人からも監護されておらず、御蔵島村が必要と認める場合の当該高校生等本人
3 前項第一号の場合において、父及び母がともに当該父及び母の子である高校生等を監護し、かつ、これと生計を同じくするときは、当該高校生等は、当該父又は母のうちいずれか当該高校生等の生計を維持する程度の高い者によって監護され、かつ、これと生計を同じくするものとみなす。
4 この条例にいう「父」には、母が、高校生等を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含むものとする。
(対象者)
第三条 この条例により医療費の助成を受けることができる者(以下「対象者」という。)は、御蔵島村の区域内に住所を有する高校生等を養育している者であって、その者が養育する高校生等の疾病又は負傷について、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)その他規則で定める法令(以下「社会保険各法」という。)の規定により医療に関する給付が行われる者とする。
2 前項の規定にかかわらず、次のいずれかに該当する高校生等を養育している者は、対象としない。
一 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)による保護を受けている者
二 規則で定める施設に入所している者
三 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)に規定する小規模住居型児童養育事業を行う者又は里親に委託されている者
(所得制限)
第四条 前条の規定にかかわらず、対象者の前年の所得(一月から九月までの場合は前々年の所得とする。)が、その者の所得税法(昭和四十年法律第三十三号)に規定する同一生計配偶者及び扶養親族(以下「扶養親族等」という。)並びに対象者の扶養親族等でない児童で対象者が前年の十二月三十一日において生計を維持したものの有無及び数に応じて、規則で定める額以上であるときは、当該所得のあった翌年の十月一日から一年間は対象者としない。
2 第一項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法は、規則で定める。
(医療証の交付)
第五条 医療費の助成を受けようとする者は、養育する高校生等について、御蔵島村長に申請し、規則で定めるところにより、この条例による助成を受ける資格を証する医療証の交付を受けなければならない。
(助成の範囲)
第六条 御蔵島村は、高校生等の疾病又は負傷について国民健康保険法又は社会保険各法の規定により医療に関する給付が行われた場合における医療費(健康保険の療養に要する費用の額の算定方法によって算定された額(当該法令の規定に基づきこれと異なる算定方法によることとされている場合においては、その算定方法によって算定された額)を超える額を除く。)のうち、当該法令の規定によって高校生等に係る国民健康保険法による世帯主又は社会保険各法による被保険者その他これに準ずるものが負担すべき額(病院又は診療所への入院及びその療養と併せて食事の提供たる療養(以下「入院時食事療養」という。)を受けた場合については、当該法令の規定により負担すべき入院時食事療養費に係る食事療養標準負担額(以下単に「食事療養標準負担額」という。)を除く。以下「対象者負担額」という。)から、別表に規定する一部負担金相当額を控除した額を助成する。
2 第一項における助成は、他の法令等によって医療に関する給付を受けることができるときは、その給付の限度において行わない。
(医療費の助成)
第七条 医療費の助成は、医療証の交付を受けた対象者が、医療証(国民健康保険法又は社会保険各法の規定によって高額療養費が支給される場合は、医療証及び規則で定める書類)を提示して、診療、薬剤の支給又は手当を受けた場合に、病院、診療所若しくは薬局又はその他の者(以下「病院等」という。)に対して、助成する額を当該病院等に支払うことによって行う。
2 前項の規定にかかわらず、御蔵島村長が規則で定める特別の理由があると認めるときは、対象者に支払うことにより医療費の助成を行うことができる。
(届出義務)
第九条 対象者は、第五条の規定により申請した事項に変更が生じたときは、その旨を速やかに御蔵島村長に届け出なければならない。
2 対象者は、現況について、規則に定めるところにより毎年、現況届を御蔵島村長に提出しなければならない。
(譲渡又は担保の禁止)
第十条 対象者は、この条例による医療費の助成を受ける権利を、譲渡し、又は担保に供してはならない。
(助成費の返還)
第十一条 御蔵島村長は、偽りその他不正の行為によって、医療費の助成を受けた者があるときは、その者から当該助成を受けた額の全部又は一部を返還させることができる。
附則
この条例は、令和五年四月一日から施行する。
別表
区分 | 保護者等負担額 |
入院、調剤及び訪問看護に係る医療費 | 0円 |
通院(施術を含む。)に係る医療費 | 通院1回につき、200円。 ただし、当該医療費の対象者負担額が200円に満たない場合には、その満たない額とする。 |